小さい頃に苦手だった食べ物が、
いつの間にか大好きになるって事、ありませんか?
私はドライプルーンが、まさにそれ。
小学3,4年生の時、友達の家へ遊びに行くと、
3時のおやつのお煎餅やらチョコレートと一緒に、
大粒楕円形でテラテラと黒光する物がお皿に載っていた。
それまでドライプルーンなるものを知らなかった私は、何これ!と驚いた。
そして手に取ってその感触にまたびっくり。
更に恐る恐る口にして、仰天。
食感はフニャッとしながらも味は濃く甘く、
子供の舌には少し薬っぽい印象で、
申し訳なかったがすぐにちり紙に出してしまった。
こんな物をおやつに食べる友達に対して、不思議な家だなぁと感じた。
それからも、大の果物好きとしては
ドライにしたりお砂糖をまぶしたり油を塗ったりしたものを
フルーツなんて呼ばせないわくらいに思っていた。
ところがある日、中国茶のセミナーを受けた際、
様々なお茶と共にサンザシやナツメや無花果、
そして杏やプルーンなどのドライフルーツが並んでいて、
これがとてつもなく美味しかったのだ。
乾燥しているはずなのに噛むとジューシーで、
果物本来の甘さがジワッと滲み出てきて、
またそれがお茶の深みととても良く合った。
これらは油もお砂糖もついてなく、
太陽の光によって作られた自然の美味しさだったから、
すぐに馴染めたのかもしれないが、
やはり歳を重ねた味覚の変化でもあるのだろうなぁ