スタジオは大きな硝子窓に囲まれているので、
たまに前を通る人が手を振って下さったり、
大きな声で話し掛けて下さったりする。
先日、ニュース原稿を読んでいる最中に、
30歳前後の男性2人が私の直ぐ横で、手を大きく降りながら笑いかけていた。
フリートークの時なら、私も微笑み返しつつ、
どちらから来られたのですか?とか何とか、
マイクにのせて面白くコミュニケーションをとれたと思うが、その時はニュースだ。
真剣なのだ。
が、私も好奇心があり、原稿を読みながらもそこでチラリと見てしまった。
すると、笑いたくても笑えない私の苦しさが、
彼らの喜びのツボを刺激したようで、
益々、手の振りも笑わせようとする動作も大きくった。
悩んだ。
このまま冷静さを保ち、黙々とニュースを読みプロを見せつけるか、
それとも一発芸かまして相手に乗るか。
1枚2枚とニュースを読み進めながら考えた。
そして、決めた。
目も声も真剣なまま、お2人に見えるように頭の上でピースサインをした。
すると、硝子越しにオヒョヒョヒョ〜と爆笑の声が聞こえた。
読みより笑いに走ってしまった私をお許し下さい。