波も空気も穏やかな1日。
浜辺で本を読みギターの練習をしてご機嫌に過ごしていたら、
70歳くらいの男性が「いいて・ん・きだね〜」と言いながら、
私のすぐ横を通りすぎて行った。
手にはお酒の缶が数本入ったビニール袋を持っていて、
その人の目の先には、誰かが置いていったごみ袋がある。
勿論ごみ置き場ではない。
嫌な予感がして、おじさんの後ろ姿を追っていると、
案の定、袋をこじ開けて自分のごみを入れた。
すかさず私が、そこはごみ捨て場じゃないです!持って帰って下さい!と叫ぶと、
一瞬、こちらを見て止まったものの、そのまま砂浜を歩いて行ってしまった。
あまりの切なさに「2度と来ないで下さい」とその背中にぶつけた。
この人にとっての自然とは、海とは、何なのだろう?