番組で、作家の向田邦子さんがお好きだったという、
京都の老舗の佃煮屋さん「永楽屋」の「一と口椎茸」をご紹介した。
向田邦子さんのエッセイには美味しいお話がたくさんあり、
どれも鼻がひくひくして喉がごくりと鳴りそうな描写なので、
読み進むうちにどんどんお腹がすいてくる。
そんな食の中で、「端っこ」について書かれているエッセイがある。
これは海苔巻きの端やパンの耳など、色々な食べ物の端っこが好きだという内容で、
これを読んだ時に心の底から向田さんに会いたくなった。
私もパンのお耳、海苔巻きやロールケーキの端っこが、
真ん中のメインよりもずっと好き。
ただ、あまり堂々と言える嗜好ではないだけに、
向田邦子さんも同じだと知った時は、何か日の目を見たような
とても明るい心持になったものだ。
あとは、湿気たおせんべいが好きだという作家を探そう。